厚生労働省研究班では、大腸がんとコーヒーの関係について、2007年8月に調査発表を行った。これによると、男性では顕著な結果は見られなかったものの、女性ではコーヒーをほとんど飲まないグループに比べ、コーヒーを1日に3杯以上飲むグループでは、大腸がん発症のリスクが約3割低くなったという結果が出ている。
この調査ではさらに、診断時の大腸がんの進行具合によって、粘膜内がんと浸潤がんに分けて集計を行っている。粘膜内がんとは、粘膜内にとどまっているうちに診断されたがんを指す。浸潤がんとは、がん細胞が組織内で増殖して診断時にはすでに粘膜を超えて広がってしまったがんのこと。調査結果では、とくにがんの進行が悪化した症状である浸潤がんの発症において、コーヒーをほとんど飲まない女性に比べ、コーヒーを1日に3杯以上飲む女性の場合、発症のリスクが約4割低いという結果が見られた。
また、浸潤がんを部位別に結腸がんと直腸がんに分けた調査結果においては、さらに顕著な数字が現れている。コーヒーをほとんど飲まない女性と比べ、コーヒーを1日に3杯以上飲む女性では、結腸がんの発症リスクが56%も低下したという。この浸潤結腸がんの発症リスクの調査においては、コーヒー摂取量の多いグループの方が発症リスクが低下する傾向が見られたことが報告されている。これは、発がん物質の発生に大きく関わる胆汁酸や中性ステロールの濃度が、コーヒーの摂取によって抑えられることが要因に挙げられるようだ。



